資生堂THE GINZA “THE COTTON”株式会社ザ・ギンザ
ブランディング領域
施策・制作物
ブランド立ち上げ / ブランドコンセプト / ブランドネーミング / ブランドシンボル・ロゴ / ブランドブック・パンフレット / パッケージ・プロダクト / ブランドイメージ・写真撮影 / ブランドムービー・映像 / ブランドミュージック・音楽 / 店舗デザイン
ブランディング領域
施策・制作物
1961年、世界で初めて「化粧用コットン」をこの世に生み出し、いつの時代も真摯に作り続けてきた「資生堂 ザ・ギンザ」。その誇りをかけ、ザ・ギンザが新たに挑戦したのが、素材や製法にこだわった最高品質コットンの開発でした。肌にうるおいを届けるだけでなく、心が求める心地よさに応えたい。人それぞれ異なる繊細な肌の感性を見つめて、素材にも製法にもこだわりを重ねてたどり着いたのは、自由に選べる新感覚のコットン。自分らしく肌を愛するあなたへ。パッケージを一枚一枚開くたび、心までうるおう時間が始まります。
エフインクはコンセプト開発、ネーミング、デザイン開発、店舗などにおける消費者のブランド体験の設計やディレクションなど、トータルでサポートしております。
世の中に流通する商品の中でも、 世界から厳選した原綿を集め熟練の技術でブレンドする、というこだわりの素材と製法でたどり着いた新感覚のコットン。群を抜いて最高品質であることはもちろん、肌あたりの心地よさや、あらゆる肌感性に対応することに着目し、「化粧水や乳液に合わせて選ぶコットン」ではなく「好みの使用感で自由に選ぶコットン」という新たな選び方をご提案し、お手入れの時間をこの上なく贅沢な至福のひとときへと変えます。
「化粧水や乳液に合わせて選ぶコットン」という使用方法が一般的な中、プロジェクトの中では、「好みの使用感で自由に選ぶコットン」という新たな概念をいかに理解していただくかが課題となりました。
そこでエフインクでは、コットンを1枚ずつ個包装することを提案。コットンの繊細な質感を守るだけでなく、一枚一枚パッケージを開くことで始まる心地よいお手入れの時間を、一つの体験としてユーザーに楽しんでもらうことを目指しました。
また、個包装にすることで旅行先等の外出時にも持ち運びがしやすくなったり、友人にも気軽におすすめできたりと、使用の場を広げシェアを促進させることも狙いのひとつでした。
さらに、各種の単品パッケージの他に、4種類のコットンの違いを気軽に楽しめるアソート「THE COTTON Collection」をコミュニケーションの起点として開発。
箱を開けた時の美しい佇まいにもこだわり、まるで異なるフレーバーをゆったりと楽しむ紅茶の詰め合わせのように、贅沢なスキンケアの時間を気軽にプレゼントしあえる、独自の仕掛け作りを行いました。
好みの使用感で自由に選べる「究極のプレミアムコットン」として高く評価され、2019年11月、インバウンドに向けた銀座三越8Fの空港型市中免税店「Japan Duty Free Ginza」にTHE COTTONのブランドショップがオープンが決定。エフインクが店舗の企画・デザインを担当しました。
店舗ユーザーのほとんどが訪日外国人であることから、視覚・聴覚・触覚を通して、商品の「気持ち良さ」「心地よさ」「贅沢感」などを感じられるようなブランド体験を重視し、インテリア・映像・音楽・インタラクティブシステムなど、商品の魅力を体感できる多様な仕掛けを取り入れ、一歩足を踏み入れただけで「THE COTTON」の世界に没入できる空間を目指しました。
銀座三越8Fの空港型市中免税店「Japan Duty Free Ginza」のTHE COTTONのブランドショップ。正面の大型モニターの映像は、コットンの繊維一本一本がゆるやかに水を含んでいく様子や、風でふわふわと舞い上がる様子など、肉眼では決して見ることのできないコットンの繊細な魅力をハイスピードカメラで撮影・編集したもの。そこに、広島のコットン製造工場で録音した機械音や、工場で使用している清らかな水が流れる川の音、鳥のさえずりなど、ブランドならではのサウンドで制作したオリジナルの環境音楽を合わせ、潤い豊かな世界観を表現しました。
また、壁面に設置した商品説明ディスプレイには、近づくとそれぞれが異なる音と光で反応するインタラクティブシステムを採用し、4種の商品イメージの違いを感覚的に伝えています。また、インテリアデザインにもTHE COTTONらしさを随所に取り入れており、壁面には柔らかな生地の質感を生かした布団貼りを施し、コットンのふんわりとした感触を連想させる優しい印象に。
中央の商品ディスプレイ用のテーブルも同様に、なめらかな触り心地の布張りで制作。思わず触りたくなる、留まりたくなるような、居心地の良い空間を実現しました。
最もふんわりしたコットンには、ふかふかの雲海。
希少な原綿を使用したコットンには、木漏れ日のきらめき。
しなやかなコットンには、涼しげに揺らめく水面。
シルクを贅沢に配合したコットンには、滑らかに広がる布波。
繊細なテクスチャを守るため、また、時と場所を選ばず自由に使い分けができるよう、コットン一枚一枚をそれぞれのイメージカラーで仕上げた柔らかな梨地フィルムで丁寧に個包装しました。
紙箱は真っ白なコットンをイメージし、ふかっとした手触りが気持ちいいインバーコート裏面を採用。シンボルロゴは銀の箔押しで仕上げました。4種類のコットンそれぞれのイメージカラーを、ごくシンプルなラインでデザインのポイントとし、上質で洗練された女性らしさを表現しています。
4種類全てがアソートされた「THE COTTON Collection」は、「その日の気分でコットンを自由に選ぶ」という新しい体験を気軽にシェアしあえるよう開発されました。
コットンをイメージした白を基調に制作。紙はパッケージと同じ素材(インバーコート)を使用しており、ページをめくると4種類のコットンのパッケージと中身が連動して見える、シンプルながらも遊び心のある構成に仕上げました。
20世紀後半にイタリアの石碑文(石に刻まれた文字)を基につくられた、伝統的で優雅なフォルムを持つ書体「Optima」を、21世紀初頭に改良した「Optima Nova」をベースにデザイン開発。世の中に初めてコットンを生み出し、さらに新しいコットンの常識を創っていく「THE COTTON」にふさわしい、伝統と革新を兼ね備えたロゴタイプです。
萩原房史(株式会社エフインク)
ブランディングプロデューサー
石井 敦(株式会社エフインク)
ブランディングディレクター
中澤 千咲(株式会社エフインク)
ブランディングプランナー
店舗体験・映像制作
店舗設計
ムービー撮影・制作
オリジナル音源制作